『楽しく勉強する』は本当に正しいのか?ー私が楽しさにこだわる理由ー

家庭教師として多くの生徒と向き合ってきた中で、私が確信していることがあります。
それは、「こどもは楽しく勉強しないと本当の意味で成長しない」ということです。
楽しいという感情が勉強に結びつくと、驚くほど学びが深まり、成績が伸びることを
塾講師でも、家庭教師でも、通信制高校の講師でも、公立小学校の英語非常勤講師でも
何度も目の当たりにしてきました。

今回は、こどもが楽しく勉強することの重要性と、それを実現する具体的な方法についてお話ししたいと思います。


目次

なぜ「楽しい」が大切なのか?

勉強というと、どうしても「努力」「忍耐」「つらいもの」というイメージが先行しがちですが、実際には「楽しさ」が学びの大きな原動力になります。その理由を3つ挙げてみます。

1. 脳が積極的に働く

楽しいと感じるとき、脳内では「ドーパミン」という神経伝達物質が分泌されます。ドーパミンは、集中力や記憶力を高める効果があります。そのため、楽しい気持ちで取り組むと、ただ暗記するよりもずっと深く知識を吸収できます
例えば、お子さんでも自分の興味のある歌やアニメ、ゲームのこととなると、
ものすごい勢いで覚え、応用し、実際に利用したりできますよね。

2. やる気が自然と湧いてくる

子どもにとって、「楽しいこと」はもっと続けたくなるものです。好きなゲームを何時間もやり続けられるように、勉強も楽しければ自然と取り組む時間が増え、結果的に学習量が増えていきます。

3. 成功体験が積み重なる

楽しい学びはポジティブな記憶となり、「自分にもできる!」という自信を育てます。勉強が苦手だった子でも、楽しさを感じられると「やればできる」という成功体験を積み重ねることができます。
この体験を得ることで、自己肯定感が上がり、新しいことを始める後押しにもなります。


楽しく勉強するための具体的な方法

楽しく勉強するためには、家庭教師としての指導や家庭でのサポートで工夫が必要です。
以下のポイントを意識すると、子どもが「勉強は楽しい」と感じられるようになります。

1. ゲーム感覚を取り入れる

勉強をゲームのようにすると、子どものやる気が格段に上がります。例えば:

  • タイマーを使って「5分以内に解けたらポイントゲット!」といったルールを作る
  • 単語カードやクイズ形式で楽しみながら覚える
  • 苦手な問題をクリアするたびに「レベルアップ」としてごほうびを設定する

このように遊び心を加えるだけで、いつもの勉強が楽しいチャレンジに変わります。
実際にLupinustではおもしろタイマーを使って時間制限を指定したり、
オンライン上でゲーム感覚で取り組めるクイズなども実施しています。

2. 子どもの興味に寄り添う

子どもは、自分が興味を持つことには積極的に関わります。例えば:

  • 理科の勉強では実験動画や実際の実験を一緒にやる
  • 歴史の勉強で好きなアニメやゲームのキャラクターに関連づけて教える
  • 数学を教えるときに、好きなスポーツや趣味に結びつけて問題を作る
  • 英語では好きな歌の英訳(もしくは洋楽の歌詞)を使って英単語や文法の学習をする
  • 国語では好きな本や漫画、映画の原作から読解問題を作る

など「好きなもの」と「学び」をつなげると、子どもの集中力が一気に高まります。

3. 達成感を感じられる工夫をする

達成感は、勉強を楽しくする大切な要素です。以下のような方法で達成感を演出できます:

  • できた問題にスタンプやシールを貼る
  • 進捗が一目でわかるカレンダーを作る
  • テストで〇点以上を取れたら特別なごほうびを用意する
  • テストの点数が一目でわかる折れ線グラフを作成し、本人・保護者・講師で共有する

小さな成功を認めることで、子どもは「もっとやりたい」と思うようになります。

4. 勉強に成功体験をプラスする

「自分にもできる!」という自信があると、勉強はどんどん楽しくなります。
最初は簡単な問題から始め、成功体験を積み重ねさせることがポイントです。
誰でもわかる問題ができても・・・と思われる保護者の方もいらっしゃいますが、
初めの一歩はそこからです。
そこでどれだけ『できる!』とモチベーションを上げてもらえるかが継続の鍵です。


私の指導で大切にしていること

家庭教師として、私は常に「勉強を楽しめる環境」を作ることを意識しています。そのために、子ども一人ひとりの性格や興味、得意不得意に合わせた指導を心がけています。

例えば、勉強嫌いだったある生徒は「解ける問題を増やしていく楽しさ」に気づき、最終的には「もっと難しい問題を教えてほしい」と自分から言うようになりました。また、勉強をゲーム形式にしたり、雑談を交えながら興味を引き出したりすることで、リラックスした状態で学びに向かわせる工夫もしています。

リラックスした状態、そしてお互いの信頼関係ができた状態で初めて勉強がスタートします。

保護者の方ができるサポートとは?

家庭教師として、親御さんにも次のようなサポートをお願いしています:

  • 結果よりもプロセスを褒める
    「よく頑張ったね」「集中してたね」という声かけは、お子さんにとって大きな励みになります。
  • 失敗を責めない
    失敗をしたときに、『間違ってるよ!』『そうじゃないよ!』というお声がけは
    著しくお子さんのやる気を低下させてしまいます。
    間違っているところには『惜しい!』や『良い間違いだね』と声掛けし、
    考え方に間違いがあれば『次はこの考え方を使ってみよう』
    計算ミスであれば『もう一度すればできると思うよ!』など、
    失敗を責めず、次へのステップへの道を示すことが大切です。
  • 一緒に楽しむ姿勢を見せる
    親が勉強に興味を示し、一緒に取り組むことで、子どもも安心して学ぶことができます。
    また、保護者の方が見てくれている環境での勉強で緊張感を持つこともできます。

最後に

こどもが楽しく勉強するためには、ただ机に向かわせるだけでは不十分です。
『勉強しなさい!』と言うお声がけもまた、逆効果です。
ではどうするかというと楽しさを感じられる工夫や、成功体験を積み重ねる指導が何より重要です。

家庭教師として、私はその子が心から「勉強って面白い!」と思える瞬間を一緒に作り出したいと考えています。
勉強嫌いを克服し、のびのびと学べるようになるお手伝いができれば、これ以上の喜びはありません。

ぜひ、お子さんの学びを「楽しい時間」に変える工夫でお子さんの成績アップを図ってみてください!

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