不登校になったら?これから必ず知っておきたいこと

みなさんこんにちは。鹿児島市で個人の家庭教師をしています。宮下です。
本日はよくインスタグラムのDMでもご相談いただく、『不登校になったらどうしたら良いか』ということについて書きます。

ある日突然、自分の子どもから『学校へ行きたくない・・・』と言われたら、誰だって心配しますよね。

『いじめられているんじゃないか』
『トラブルに巻き込まれている?』
『学校の授業についていけない?』


など心配事は募るばかりです。
しかし近年不登校生は年々増え、今では誰にでも起こりうること。
不登校についてよく知り、そうなったときのために備えておきましょう。

目次

令和3年の不登校生数は過去最多に

令和3年に文部科学省から発表された長期欠席児童生徒数は、244,940人に上りました。
これは前年比約24%の増加で、過去九年間連続増加、過去最多を記録しました。
これは令和元年からじわじわと増加を始め、特に令和2年から令和3年で数字が伸びました。
これは、コロナウイルス感染症の蔓延で、時差登校やリモート授業などで、
学校には行かなければならない”という考えが少し変わってきていることも大きく影響があるように思われます。

そのため、文部科学省はこの事態を重大であるとし、教育機械確保法という法律を定めました。
これは”不登校は誰にでも起こりうること”と位置づけし、休ませることの重要性を認め
学校外での多様な学習の場を提供するために制定されました。
この法律により、フリースクール等の民間施設において”社会的自立を目指すもの”を行っていると在籍校の校長から認められれば、出席扱いとなるなど、新たな可能性が見出されています。

学校に行きたくないと言われたら?

そう言われた時は「なんで?」「何かあったの?」と原因を聞きたくなるのが親心です。
心配ですよね。
しかし、お子さんの中には、何が原因か言いたくない、原因はあるけどうまく言葉にできない、何が原因かわからないという状況がある可能性が高いです。
その状況で次々と質問されてしまうと、混乱して話せなくなってしまうこともあります。


しかし、そこで、『休んでいいよ』『好きなようにしていいよ』と声掛けするのは逆効果です。
お子さんはその言葉通り、『休んでいいんだ!』『好きなようにしていいんだ!』と考えてしまい、事態は悪化する可能性があります。


そんな時は
・学校の大変さに共感
・何かあったらなんでも聞くし絶対に味方であることを伝える
・その中でも、やらないといけないことをやるのが社会のルールだということ

を伝えて様子を見ることが大切です。


学校は大人から見ても大変です。
自分とは馬が合わない人とは大人なら距離が取れますが、子どもは学校という狭いコミュニティでなんとかうまくやっていかなければならないし、部活だって、委員会だって、勉強だって本当に忙しいです。
だから、まずは共感して受け入れること。

また絶対に味方でいるということはなんでも肯定することではありません。
何が起こってもこれからよくするために一緒に頑張るという決意があるか、前向きな姿勢があるか
子どもはわざと間違えたり、失礼なことをしたりしてその信頼を試してくることがあります。
でもそんなことをされても、間違っても、絶対に味方でいるのです。
それが大人の強さであり、余裕であると私は思います。
なんでできないの、なんで間違うのなどと突き放した時点で、お子さんからは敵だと認定されます。
『うまく話せなくてもいい、うまく言葉にできなくてもいい、気になることはいつでも聞くからね。』と対話しながら絶えず味方だと伝えることが必要かと思います。

しかし、不登校が長引き、そのまま引きこもりになってしまうなど、状況が悪化するのは一番避けるべきことです。
肯定して、子供の好きなようにさせるというのは一見耳馴染みがよく聞こえますし、
子どもとの関係も良くも悪くなることはないとは思いますが、
・社会に出て通用するか、
・保護者がいなくなってしまったあと自律して生活できるか
というと絶対にそうではないし、それは保護者としての義務を放棄しているとほぼ等しいです。
なので、心のケアや味方でいることの決意をご家族でできたら、今度はやるべきことはやらなければならない、約束は守らなければならないという社会のルールついて話します。
これは学校へ行けば良いということではなく、どうしても行けなければフリースクールや自治体の適応教室など、今は手段がたくさんあります。

Lupinustの不登校生の進路先

2023年4月現在、Lupinustでは多くの不登校の生徒さんに指導をしてきました。
進路先は
・公立高校
・私立高校
・通信制高校
とさまざまな進路先に進まれています。

入試に関しては公立高校は5教科、私立高校は3教科、通信制高校は面接と作文などさまざまな入試形態にも対応してきました。
学習面だけ考えれば、学校へ行かなくても今はいろんな学習ができます。
部屋から出れなくても、勉強はできるし、その楽しさを実感することもできます。
そのためのツールは調べればすぐに出てくるし、コロナ禍を乗り越えた今、本当にたくさんのものがあります。

指導をする中で、もちろんさまざまな理由で学校へ行けない生徒さんがいらっしゃいますが、
宿題や課題に取り組むということが生徒さんにとっての”やらなければならないこと”の役割を担い、
それが解決したり、達成したりすることで、自己肯定感が上がったり、学校や勉強ができるところへ行ってみたい!
と気持ちが前向きになるところをたくさん見てきました。

はじめは一言も言葉を交わさなかった生徒さんも
徐々に心を開いてくれて、卒業して3年経った今でも連絡をいただけるようになりました。

不登校だけに言えることではありませんが、お子さんが何か困難にぶつかっているとき、周りの大人ができることは
・お互いに信頼関係を構築する
・よくコミュニケーションをとる
・失敗を穏やかに受け入れて、前向きな話ができる

ということです。先にも書きましたが、子どもは信頼や愛情を試してくることもあります。
わざと困らせるようなことをしたり、傷つけるようなことを言ったり。
けれどそれは、信頼されているのか、愛されているのかの確認なのです。
だから、それに対して過敏に反応したり、叱ったりしては敵だと認定されてしまうわけです。
そこはじっと堪えて、『子どももしんどいんだな』とわかってあげてください。
そして、プレッシャーにならないことを前提に、信じること、受け入れることです。
また、不登校になったときにどう対応すべきか、
大切なのは子どもが傷つかない、前向きに問題解決するための糸口を一緒になって模索し、探し当てることだと思います。

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